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この記念すべき年にあたり『観想の空間−マンダラ・尾道・曼荼羅』展を開催いたします。 尾道三山と呼ばれる瑠璃山・愛宕山・大宝山に囲まれた現在の尾道市の沿岸部は、自然の景観と天然の良港にも恵まれ、古くから開かれた商港都『尾道』として経済・文化の両面にわたり発展を遂げてきました。 その豊かな経済力に支えられて、多くの寺院が建立され、現在も市内には58ヵ寺の寺院が甍を並べており、仏教的世界観に馴染み深い場所といえます。また、三山には、浄土寺・西國寺・千光寺という密教寺院が古くから建立されており、仏教用語で「本質を有するもの」を意味する『曼荼羅』を数百年に渡って、この尾道に伝え、真言密教の歴史と伝統を受け継いできました。 本展では、市内各寺院が所有する文化財のなかから、『観想』のための法具ともいえる『曼荼羅』の仏教絵画を中心に紹介すると共に、その概念と特徴について考察いたします。 また同時に、現代の芸術家が表現する作品のなかから、仏教用語でいう「地・水・火・風・空」の五大それぞれの要素で分けられた絵画と幾何学の理論により制作された立体を展示すると共に、それらの作品(もの)を鑑賞する人達の「識」(こころ)が加わることにより、『マンダラ』的空間の誕生を試みています。 本展を通じて、古くから伝わる曼荼羅の宇宙観が、現代人にとっても、いかに重要なテーマであり、さらには未来の子どもたちへのヴィジョンにもなりうることを提示し、『尾道』という場所における最高の概念の一つとして『曼荼羅(マンダラ)』を展観いたします。 本展の実現に際し、貴重な文化財のご出品を快諾してくださった浄土寺・西國寺・千光寺の各寺院、そして現代美術の作品を出品してくださった作家をはじめとする所蔵家ならびに各美術館、またご助言、ご協力くださった研究者、関係者の皆様に、心より感謝いたします。
1998年3月 |
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| 会場の様子●●● | ||
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