朝鮮使節団が立ち寄り、 北前船の 潮待ちの港として名高い鞆は、 坂本竜馬が身を寄せて 日本の新たなる夜明けを ここでじっと考えた。 宮城道雄の『春の海』も この地で生まれた。 明治の維新を、明治の群像を じっと見てきた町、 それが鞆の浦であった。 沼名前神社は鞆の、その町中にある。 夏の一夜のこの祭りは 燃え盛るたいまつを神にささげる奇祭だ。 その火を持ち帰り、 食事を作ると健康になり、 風呂を沸かすと清められ、 たいまつを持つと、願いがかなうと言う。