提灯の揺らぐ炎に父を見る
帰る道々懐かしきかな
夜の8時、提灯に火がともり、 妖艶な蝋燭の炎が夜空にくっきりと浮かび上がると、 見物人たちの間から歓声が湧き上がります。 揺らぐ炎のに向かって合掌する人もいます。 今年、御浄土に旅立たれた方を偲んでその提灯は 櫓(やぐら)を囲みます。 笹に付けられた提灯の中で揺らぐ炎は、 子供たちが一生懸命つけた蝋燭。
決して上手とは言えない歌声だけど、 地区のお年寄りが歌う盆踊り歌は、 今日ばかりは味がある。 山間に響くその歌に私は、 帰る道すがら両親の事を考えていた。 あの提灯一つが父であるのかと・・・ 蝋燭の明かりが私の父の御霊かとも・・・ 父と会話した気にすらなった。 ここは瀬戸田の天秤祭り・・・・