私が修理させてもらった
建物の中で一番美しいと
思っているたてものも
瀬戸内にあります。
それは広島県尾道の
浄土寺本堂です。
とくに軒線に注目して見て
ください。薄化粧の日本
美人のようなたたずまい
です。大仰なところはどこ
にもなくて、美しさと力強さ
が絶妙に調和している。
建築技法にも高いものが
ある。

(『宮大工千年の知恵』
        より抜粋)


 

 

 

 

 



 

 

 

 

 






かんとづか  
  ▲間斗束[和様]
  外廻りの柱間。







     さんからど  
▲桟唐戸[大仏様]

   両開きで、桟の忠尾に鎬をつける。
  正面5間と側面前2間に
  立て付けている。


   たばさみ
▲手挟

  正面中央の雨除け庇となる向拝を支える柱上の組物で、
 垂木の勾配によって生じる三角形の空きを埋める部材。
 初めはわずかに繰形が施されただけの単純な木鼻状の
 ものであったが、次第に装飾性が強くなり、
 側面には文様の彫刻が施され複雑なものとなる。
 これは、輪郭の繰形だけを施し、上端が垂木から遊離した
 古式なもので類例がなく、現存最古のものとされる。