賢木《さかき》の席 賢木《さかき》の席 濃茶… 表千家流(法輪会)
賢木《さかき》の席
あらすじ
源氏二十三歳〜二十五歳
六条の御息所は伊勢下向を決意して、去年から斎宮と共に嵯峨野の野の宮に籠り、精進潔斎していた。斎宮伊勢下向の迫った晩秋、源氏は野の宮に訪れるが御息所は快く逢おうとしない。お側に侍る人たちの口添えに、心すすまず乍(なが)らいざり出る。源氏は御簾の裾から榊の小枝を差し入れて歌を交わす。翻意を促すが応じない。互いに別れを惜しむ。
斎宮は桂川で御禊の式を行い、母と共に参内。宮中での別れの儀式を終えて伊勢に下る。

秋頃から病気中の桐壺院は病篤くなり遂に崩御され、附き切りの中宮は七七日の法要の済んだ後、年も暮れて三条の里邸に退出される。東宮を守るため、忍んで来ようとする源氏を避けて、院の一周忌の法要が終るや出家してしまわれる。源氏は動転するが東宮の後見を決意する。

弘徽殿(こきでん)の太后、右大臣方が今や政権を担当して権勢を振るうことになる。新年を迎えても、源氏の門前は年賀の人も少なく閑散としている。

尚侍(ないしのかみ)として朱雀帝に仕える朧月夜は今も源氏と忍び逢う仲。病気養生ということで父邸に里下り中、密会を右大臣に見付けられ、これを知った弘徽殿の太后は大いに怒り、源氏追放を画策する。
賢木(さかき)
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