写真とエッセイで綴る稜線山海帰
今、人は自然がくれるメッセージに耳を傾けられるか・・・
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大根 ワイン 四季 浄土寺多宝塔の層輪と満月 遥か 蓮の花 干汐 那智の瀧 岩子島 石灯篭 源氏物語絵扇面散屏風


作品ナンバー@ 「大根」
私は今回の会場で一番見て頂きたい写真があります。 それは大根の写真です。
私の部屋にはお仏壇があります。 そこにお供えする供物の一つに大根があります。
二ヶ月に一度ぐらいでしょうか、 その大根から芽が出始めて・・・・茎が育ち・・・・花を咲かせます。 朽ち果てていく体と、 次世代に継承しようとする生きる力が同居した物です。 枯れ果てて生きつつも、 実に力強い茎を見事なまでに伸ばして行きます。 私はこの写真に命のループを感じました。 自然界の力を・・・・ 生きるという力を感じた一枚です。



人から見れば正しい大根とは、真ん中の物なのです。
真ん中が正しい大根です。
しかし、三つのうちの二つがこんな形をしていたら、
もしかしたら真ん中の大根がおかしいのでは・・・と思えてきます。
ものの見方とは不思議なものです。

◆ ◆ ◆

此処に大根があります。
その体は朽ち果てて痩せ細り、誰が見てもやがて迎えるは“腐敗”のはず。
しかし一方で力強く生きようとする茎が伸び花を咲かせています。
その花は見事なまでに美しく、そして種をもその奥に潜める。
種のためにやせ細っていくのか、
それともやがて迎える終焉の時のために何かを継承しようとしているのか、
私には解らない。
ただそこに生命の力と、繰り返し続く生命のバトンを私は強く感じるのでした。
その姿は実に美そのもの、其々の美学と私には映るのです。





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会期:2008年8月28日(木)―10月12日(日) 入場無料
尾道白樺美術館[尾道大学] 午前10時〜午後6時(休/火・水)
Copyright(C) 2008 写真家 村上宏治 All Rights Reserved.
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