トリスバーへようこそ
声をはりあげる乾杯はいらない。
雑誌にあふれているような ”こだわり”なんて言葉もいらない
なじみの店は、シンプルな存在
なじみの顔にただ会えりゃいい。

 子供の頃おやじに連れられて二度ばかり、このトリスバーのようなところへ連れていってもらった記憶があります。とっても薄暗くて、顔もよくわからないような所でした。

その中で唯一スポットがあたったように憶えているのが、カウンターの上にチューリップの金魚バチがあり、何匹かの金魚が泳ぎその横にコップにさしているソーセージと、ソーセージのようにつまっているチーズが、朱と乳白の色をしていて、それが目にしみてなりませんでした。
よほど食べてみたかったのでしょうか。父親が言った『子供には早い』の一言、今でも憶えています。

その時からの不思議……ソーセージはどうして朱色のビニールの中にあるの?

 このトリスバー、今でも一杯25円(みろく紙幣)レートで考えると約200円ぐらいだったと思いますが、飲ませてくれます。ごめんなさい、私はおごってもらったのでよく覚えていません。でも、それぐらいでしたよ。隣で飲んでいたおじさん、よほど懐かしいのか、チョット甘いなー!とか、その友達は、これだ、これだと言うし、

そんなおじさん達久しぶりでないですか?
はしゃいだのは……





メールもコードアドレスもカーナビもないけれどやぼったい人間の温かみのある時代よ いったいどこにいった。 そんなおなげきに、トリスバーが”おいでおいで”と手招きする。

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