山知り 海知り 人を知る

大気に溶け込む水の粒子が
飽和状態になり
その粒子は互いに引き寄せあい
木々の葉に、草に、
苔に結露します
その結露した水の粒子たちは
やがて水滴となり滴り落ちます
水滴達は集まり水となり、
小さな水たまりを作り
あふれ出た水はやがて
せせらぎとなり
音を奏でて流れ始めます
そこが、川の始まりとなり
人はそれを源流といいます
周りの山々から源流に流れ込む水達
それを源流域とよびます

冬・雨や降る雪が積もり
大地にその水はしみこみます
 「降る雨や積もる雪の量で、
 次の春、湧き出る水が解るのだ」
と農家の人は教えてくれました
山に浸みこむ水は
農作物を育て
新しい生命の揺りかごにもなります

魚は何故産卵期に上流へと 遡上するのでしょうか
そうです
生まれたばかりの稚魚は
大量の酸素が必要となります
大量の栄養が必要となります
生まれたばかりの水には
大気の酸素と大地の養分を
しっかりと含んでいるのです

川から流れ出た水は
山の養分と共に
海へと流れ出ます
その水と養分が
適度の塩分濃度となり
瀬戸内海に流れ出て
貝や魚を育ていきます
山は父である金剛界
海は山で成り立つのです

龍伝説のあるその百貫島
瀬戸内海の潮流の分岐点
沼田川の川の水は
此処で東西に分かれていきます
この海域は色彩の海域でもあるのです
その色彩の素は太陽の光と水の屈折

沼田川の源流にあたる金明山
その源流域から発生した山霧は川霧と合流し
およそ40㎞先の沼田川の河口に
その流れは止まらず
霧はやがて備後灘へと流れ出ます
約70㎞のその旅の終点は
備後灘
瀬戸内海の中心に当たる
来島海峡迂回行路の起点となる
百貫島あたりまで到達します



沼田川の川の水が流れつく瀬戸内海は備後灘
そこは瀬戸内海の魚たちの産卵の場なのです
鯛は育てば明石に向かい
明石の鯛に
小河豚は育てば山口に向かい
下関の河豚に




山の水が川になり
川の水が海に流れ込み
海を育てるのです




海の水は蒸発し天空に登り
山へと帰っていきます

水の転生

山もまた、
海で成り立つのです
時に海は教えてくれます。
神秘的な色彩の
赤く燃えるような朝焼け
この色が出ると、
数日後もしくは数週間後
海は荒れ、
山も荒れ
様々な注意報が聞かれます

自然界はメッセージをくれています
突然にやってくるのではなく
そのメッセージを
受け取れるかどうか
なのではないでしょうか
漆黒の世界から
人の目には見えない光がまずは放たれ
夜は明けていきます

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